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Author:kotora

2008年冬クール

アニメレビュー スカイ・クロラ 感想

 押井監督の最新作、空を飛ぶ子供達のジュブナイル「スカイ・クロラ」を観てきました。

 以下、完全超ネタバレ。あえて言うならば、エンドロールが出るまでは席を立つな、ということですかね。

 端的に一言で感想を言うと、かなりわかりやすい作品でした。押井監督の作品としては、ですが。

 色々な人が評していると思いますが、この作品は(も)、現実とは、全てが「矛盾」と「皮肉」に満ち溢れていて、ルールを外れる者には、「現実とはこういうものだ」という教える教師(ティーチャー)がおり・・・。

 その行使力は絶対的で抗う術は無く、無機質でつかみ所の無い「虚構の世界」が延々と続いていく、それが、この世界の「現実」・・・。

 でも、そうだとしても、「この世界ってなに?」・・・と、「真実ってなに?」と、じっと見据えて考えることは大切なことなんじゃない? 

 とまぁ、そんな感じのメッセージがこめられている作品でした。私にとっては、ですが。


 映像のほうは、こっちはあえて言うことも無く、素晴らしかったです。

 空中戦はとにかく綺麗でした。空の上の幻想的な世界で行われる、非現実的な戦闘、というシチュエーションを描くことは成功していたと思います。

 ドッグファイトもちょっとデフォルメした部分を感じましたが(戦闘機があんな風に自在にはうごかんですよね(^^; 動くのかな)、素晴らしかったです。

 ただ1点だけ、私は最後まで、戦闘機の光沢表現が「CGくさいなぁ」と鼻につきましたが・・・。まぁ、これは個人的なとこだと思います。


 映像の話はこれくらいにして、とりあえず、この作品の一番のポイントは、この作品に仕込んである、いくつもの「矛盾」「隠喩(メタファー)」を、観客側がどう捉え、考えるか、ということころだと思います。


・死んでも記憶がリセットされて補充される永遠の少年たち

・出来レースの戦争

・出来レースの戦争で維持される平和

・予定調和から外れる者を排除するティーチャー

などなど・・・。


 これらを、どう捉えるか、どう受け取るか、それは観客次第、ということだと思います。私は、いつまでも子供でいていいの? 現実を見据えたら? というメッセージと受け取りましたが・・・。ここらへんは千差万別だと思います。でも、今までの押井作品の流れからすると、かなりわかりやすかったと思います。

 「現実」「繰り返される日常」「平和」この3点がこの作品のメタファーなのは誰が見ても同じだったと思いますし。
 

 まぁ、良い作品だったと思います。私にとっては、1エンターテイメント作品として評価できる作品だと思いました。

 ただ・・・。他の押井作品の例にもれず、この作品も、わかってる人にはそれなりに楽しめますけど、わからない人には全然だめな作品、の限界は超えていませんけども・・・。

 オススメか、と言われたら、押井作品が好きな人にはオススメ、としか・・・。

 今回も残念ながら、ひねりすぎ、から脱却できてないので、一般的な評価を得るのは難しいと思います。押井作品の入門としてはいいけど、という感じですか・・・。

 うーん。まぁ、そんな感じの作品でした。





 うーん・・・。

 自分でも、書いてて、結局どうなのよ、という感じなのですが(^^;

 うーん・・・。

 ここから先は、本当に個人的なところなのですが、この作品が、心にあんまり響かない、一番の理由は、「空虚に繰り返される平和」を、そのままストレートに出しちゃったところだと思うんですよねー。

 それってその通りなんですよ。このぬるま湯の現実世界(リアルな私達の住んでる世界)は、確かにこの作品の言うとおり、平和ボケしている。

 でも、「あなた平和ボケしてますよね?」といわれても「はい、そうです」としか・・・。平和ボケしてる人に、「あなた、平和ボケしてますよ?」と言っても、響かないと思うんですよね。だってそうなんですから。

 あまりに当たり前すぎることを、これまた掴みづらい「大空」というテーマを土台に、ひとつの作品にしたので、メッセージに腰が入ってないというか、パンチが少ないというか・・・。その代わりに美しい、幻想的な作品にはなりましたけども・・・。

 自己分析するに、この作品がどうにも、掴もうとすると「あっちに行ってしまう」のは、こういうところに理由があるんじゃないかなーと思います。

 まぁ、それでも、この作品の評価は下がらないですけどね。
 
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コメント

堀江伸一 :

絵描きさんたちの思いが詰まった一枚一枚の絵。
美しい風景、永遠にたゆたくなるような落ち着き。
飛行機に対する愛。
描き出された男女の体の動きすべて堪能しました。
この作品がお姉さん層に好まれるわけですね。





後半の押井節は年をとったか。
世界の真実を機械的に抽出できるなどという押井の願望。
言葉は生き物であり他者に向かって話されやり取りされることで意味を変質する。
閉じられた人工的な言葉は、話者の知っている事実を超えることはできない。
オシイの世界の総体はオシイの限界によって作り出される。
これだけで世界を作り出すことができるのがオシイのすごさであるなら、彼は一個の閉じられた巨人でしかない。
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