【アニメレビュー】 もっけ 第23話

　毎回地味に出来のいい「もっけ」。今回は、家を守る荒神のお話。

　学校を休んでばかりの同級生の家に、プリントを届けにいく静流。

　その家には、同級生の不調の原因と思しき守護神がおり、常にその同級生を見張っています。そして、その同級生の肩をがっしりと掴む黒い影が・・・。

　同級生の原因不明の不調は続き、ついに静流の祖父であり、この物語のヒーローともいえるクールダンディ・檜原のじいさんが呼び出されます。

　檜原のじいさんの処置もあって、一旦は復調する同級生。静流は同級生から「家から離れたい」という「夢」を聞きます。

　静流は「外の世界を見てみたい」と言う同級生の姿に、霊媒体質ゆえに「ひとつところに留まれない」自分の境遇からくる同情を抱き、同級生に干渉しないよう、例の守護神と相対するのですが・・・。逆にこっぴどく祟られてしまいます。

　静流はじいさんに助けられますが、結局のところ、他人の家の事情には他者は干渉できないということと、物の怪たちには説得が通じないというシビアな現実を知ります。

　そして、その現実を知り、自分のこれからの道に不安を抱く静流ですが、じいさんの「俺はこの地にいる、お前はお前の思う通りに生きろ」という渋いセリフで話は終わります。

　今回も非常に良い話でしたね。それにしても、この作品の物の怪は、全く人間と相容れない存在で描かれていますね。まぁ、もともと神様は、なだめすかして、どうかなにもしてくれるな、という存在でしたから、これが本来の姿なんでしょうけども。