【アニメレビュー】 君が主で執事が俺で 第10話

　今回はシリアス回の「きみある」。前回、作画がやばかったのですが、今回はなんとか持ち直したようです。

　今回は夢と森羅の過去にあったすれ違いの話。毎日せっせと妹分を摂取する森羅ですが、なぜか夢には手を出さず・・・。それ以外の面（前回のラストとか）でも、常に疎外感を感じていた夢。

　その思いをついに森羅にぶつけますが、実は、夢が遠い過去に森羅に言い放ったある言葉が、森羅の心に深い傷を与えており、それが原因であったことが判明します。

　・・・先に言ってしまうと、久遠寺家の両親の葬儀の時に、涙を見せない森羅に対し、夢が「ロボットみたい」と言ってしまったことがトラウマになっていたのですね・・・。

　ところが、この割とシリアスなことを当の本人（夢）は忘れています。まぁ、えてして言った側は忘れて、言われた側はいつでも忘れないものですが、それを知った森羅はさらにぶち切れ・・・。二人の溝はさらに深まり、ついに夢は家を飛び出してしまいます。

　話としては、夢が南斗星（なとせ）の力もあって、最後にそのことを思い出し、二人が和解して、オチ担当がオチをつけて終わるのですが、その時に、なとせの過去も明らかになります。

　なとせは過去に災害（津波）で家族を全員失っており、弟と妹がいたお姉さんだったのですね。

　そしてこの物語のなとせ最大の名文句が登場します。つまり・・・。

「姉というものは、妹が心を閉ざすと自分からは怖くて心に触れることができなくなる、森羅もそれと同じだ」

　良い話ですね。この作品はこういう作品じゃなかったと思いましたけど、このセリフは非常によかった。今期の名セリフだと思います。

　今回は、パロディがほとんど無かったのですが、非常に楽しめました。あと３話、おそらく、森羅と鳩姉の話を処理して終わると思うのですが、この作品は成功したと思います。